「FaceAppより良いアプリはある?」という質問は、たいてい2種類のまったく別の要望のどちらかを指します。ひとつは、FaceAppと同じことをしたいというもの。スマホでフィルターをタップするだけで、老けた顔、性別変換、新しいヘアスタイルが1ステップで手に入る体験です。もうひとつは、どのプリセットにもない変更を写真に加えたいというもの。たとえば特定のヘアカラー、別の服装、別の部屋、別のムードなどです。FaceAppは前者のために作られています。このガイドでは、FacetuneとReminiを比較したうえで、後者の用途に向くKreaを紹介します。Kreaが FaceAppの代わりにならない点も、率直にお伝えします。
ポートレートツール早見表
| # | ツール | 得意なこと | 無料枠 | 料金(2026年9月確認) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | FaceApp | ワンタップの老け顔、性別変換、ヘアスタイルフィルター | 多くのフィルターが無料(透かし入り) | 固定価格は非公開。アプリ内で月額/年額。サードパーティの調査では週約$4.99、年約$19.99 |
| 2 | Facetune | ワンタップの肌・体・顔パーツ補正 | 無料ツールあり(週ごとの保存制限あり) | 月$25、3か月$40、年$77.99(facetuneapp.com)、7日間トライアル |
| 3 | Remini | 古い・ぼやけた写真の顔復元 | 広告つきの無料アプリ | 週$4.99から(App Storeの掲載情報) |
| 4 | Krea | プロンプトで行うポートレートの再スタイル:年齢、髪、シーン、ライティング | Krea 2の画像生成、1日100コンピュートユニット | 無料。Individual Proは月$35で20,000ユニット |
選定とテストの方法
FaceAppの数値は、同社のFAQと利用規約から2026-09-30に確認したものです。FaceAppは固定価格を公開していないため、週額・年額はサードパーティの価格トラッカーによる推定値であり、その旨を明記しています。Facetuneの料金は、同日に取得したfacetuneapp.com/pricingの情報です。Reminiの料金は同社のApp Store掲載情報に基づきます。Reminiについてはフォトエンハンサーガイドで詳しく扱っているため、この記事では簡潔にとどめます。Kreaのプラン情報は料金ページから、こちらも実際に確認しています。
各ツールの評価基準はひとつ。ポートレートに何をして、何ステップで、いくらかかるか、です。以下の画像はすべて、横に掲載したプロンプトそのままのKrea 2 Turboによる未加工の生成結果で、FaceApp、Facetune、Reminiの出力ではありません。各ツールが作り出すことを目指したルックの例であり、Kreaの項では掲載プロンプトの実際の結果です。
1. FaceApp — ワンタップの老け顔・性別変換・ヘアスタイルフィルター
FaceAppは、多くの人が「老け顔フィルターのアプリ」と言うときに思い浮かべるアプリです。App Storeの掲載情報では、1枚のセルフィーに使える60以上のフォトリアルなフィルターが紹介されています。年齢の加齢・若返り、性別変換、ヘアスタイルやヘアカラーの変更、笑顔、メイクなどです。FaceAppのFAQには「老け顔フィルターは無料版でもProでも使えます」「人気の機能やフィルターの多くが無料版に含まれています」とあります。残りの機能はProで解放され、透かしも消えます。利用規約には「アプリの無料版を使用する場合、FaceAppが変換後コンテンツに透かしを入れることに同意したものとみなされます」と記載されています。
FaceAppはProの固定価格を公開していません。FAQにあるのは「FaceApp Proのサブスクリプションには複数のプラン(例:月額、年額)があります……現在のプランと現地通貨での価格は、アプリ内のPROセクションで確認してください」「年額プランが通常いちばんお得です」という説明のみです。サードパーティの価格トラッカーによると2026年時点で週約$4.99、年約$19.99ですが、これはFaceApp自身の数値ではなく推定値として扱ってください。実際の現地価格はApp StoreとGoogle Playで確認できます。無料トライアルの有無は国によって異なる場合があります。
フィルターのレシピ(加齢): セルフィーを開く → Ageフィルター → 方向(老けるか若返るか)を選ぶ → アプリが加齢モデルをワンタップで適用 → 保存前に元画像と見比べる。無料版の結果には透かしが入り、Proでは消えます。
バリエーションのコツ: 性別変換とヘアスタイルのフィルターも、同じワンタップ方式です。正面向きで明るく撮れたセルフィーが最も自然に仕上がり、横顔や暗い場所ではフィルターのつなぎ目が目立ちやすくなります。
FaceAppの老け顔フィルターで知られるタイプの結果を、Krea 2 Turboの未加工生成でそのルックを再現して示します。FaceAppの出力ではありません。
プロンプト(Krea 2 Turbo):
Photorealistic portrait of a man in his 30s, digitally aged to look 70 years old, natural wrinkles and gray hair, same facial structure, soft studio light, realistic skin texture
英語のプロンプトです。そのまま貼り付けてください

限界:FaceAppは「学習済みフィルターを顔に適用する」というひとつの仕事を、ワンタップでとても上手にこなします。一方で、「髪を銅色のカーリーにして、背景をビーチに変えて」のような独自の変更を言葉で指示することはできず、用意されたフィルター一覧から選ぶ形になります。さらに価格が非公開のため、地域やアプリストアごとの実際のコストを比べるには、ほかのツールにはない手間がかかります。
2. Facetune — ワンタップの肌・体・顔パーツ補正
Lightricks社のFacetuneは、投稿前の写真を補正するときに多くの人が使うアプリです。肌のなめらか化、歯のホワイトニング、顔パーツの形の調整、体型の調整を、文章での指示ではなくスライダーやワンタップのツールで行います。ダウンロードは無料で、料金ページには「Facetuneはダウンロード無料です。サブスクリプションは月$25から。3か月ごと($40)または年額($77.99、ほぼ50%の節約)の割引プランもあります」と明記されています。7日間の無料トライアルは3プランすべてに適用されます。ヘルプセンターによると、無料枠は一部の編集ツールが週ごとの保存制限つきで、サブスクリプション不要で使えます。iOS/Androidアプリ内の価格は上記のWeb価格と異なる場合があるため、登録前にアプリストアで確認してください。
フィルターのレシピ(ポートレート補正): 写真を開く → Smoothで肌をならす(質感が残るよう弱めに)→ Whitenは歯だけに → Reshapeで顎や目をわずかに調整 → Detailsで目と髪をシャープに → 保存前に顔を拡大して確認。
バリエーションのコツ: 大きな調整を1回かけるより、小さな調整を重ねましょう。Smoothを強くかけすぎるのが、補正が不自然に見える最大の原因です。集合写真ではReshapeを顔ごとに適用し、全員に同じ設定をかけないようにします。
Facetuneの補正ツールが目指すタイプの結果を、Krea 2 Turboの未加工生成でそのルックを再現して示します。Facetuneの出力ではありません。
プロンプト(Krea 2 Turbo):
Glamour portrait of a woman, smooth even skin, subtle facial retouching, glossy lips, soft beauty lighting, high-end selfie aesthetic
英語のプロンプトです。そのまま貼り付けてください

限界:Facetuneは既存の写真を補正するツールで、説明文から新しいシーン、新しいヘアスタイル、新しい服装を生成することはできません。Web版は月払いだと月$25で、ここで紹介するツールの中で最も高価です。年額$77.99のプランがお得ですが、無料枠の週ごとの保存制限は現実的な制約で、頻繁に編集するなら上限に達するでしょう。
3. Remini — 古い・ぼやけた写真の顔復元(簡潔に)
Reminiは、FaceAppやFacetuneより用途が絞られています。小さい、ぼやけた、スキャンされた顔のディテールを復元するためのもので、多くは古い家族写真に使われます。顔の復元モードは顔の見え方を実際に変えるため、FaceAppのフィルターと同じ大きな括りで比較対象になりますが、目的は復元であり、クリエイティブな再スタイルではありません。App Storeの掲載情報ではアプリ内プランは週$4.99からで、無料版は広告つき、書き出しに制限があります。Reminiの料金、無料枠の制限、設定レシピはフォトエンハンサーガイドで詳しく解説しているため、ここでは繰り返しません。
限界を手短に言うと、Reminiは写真にすでに写っている顔を復元するツールで、老け顔フィルターも性別変換もヘアスタイル変更ツールもありません。顔がすでに鮮明なら、Reminiにできることはほとんどなく、そのような用途には上記のツールが向いています。
4. Krea — フィルター一覧ではなく、文章プロンプトでポートレートを再スタイル
Kreaは顔フィルターアプリではありません。まずそれを明確にしておきます。Krea EditとKrea 2の画像生成はプロンプトで動きます。年齢を重ねる、ヘアスタイルを変える、シーンを変える、ライティングを変えるといった変更を言葉で指示すると、モデルがそれを適用し、必要なら領域ごとに処理します。FaceAppの老け顔フィルターは、まさにその1つの用途のために作り込まれた、学習済みのワンタップ変換です。Kreaには「老けさせる」ボタンに当たるものはありません。代わりにあるのは汎用のポートレートエディターで、結果がプリセット一覧から選ぶものではなく生成されるため、一文から、加齢したルック、新しいヘアスタイル、背景の変更といった近い仕上がりを作れます。
Kreaの料金ページには、クレジットカード不要のFreeプランが載っています。1日100コンピュートユニット、Krea 2による画像生成、2Kまでの限定的なアップスケールが使えますが、商用ライセンスはなく、モデルライブラリ全体も利用できません。Individual Proは月$35で20,000コンピュートユニット。商用ライセンスと、Kreaの残りの画像・動画モデルが加わります。
コピペ用プロンプト(加齢ルック):
Portrait of a person, styled as an older version of themselves, same identity, natural aging, soft studio light
英語のプロンプトです。そのまま貼り付けてください

バリエーションのコツ: 単に「older」と書くより、白髪、しわ、後退した生え際など、出したい加齢の特徴を具体的に挙げたほうが、Krea 2はより安定して従います。「same facial structure」を加えると、同一人物と分かる仕上がりを保てます。
コピペ用プロンプト(ヘアスタイル変更):
Portrait of a person, hairstyle changed to a short textured crop, outdoor golden-hour lighting, cinematic film photography look, same facial features, natural expression
英語のプロンプトです。そのまま貼り付けてください

3つ目は、顔ではなくシーンを変える再スタイルです。年齢や髪ではなく、設定に同じ幅広さを適用した例です。
プロンプト(シーン変更):
Portrait of a person, background changed to a cozy candlelit cafe interior, warm bokeh lights, natural color grading, photorealistic
英語のプロンプトです。そのまま貼り付けてください

バリエーションのコツ: 場所の名前だけでなく、光源とその色(「candlelit」「warm bokeh」など)を描写しましょう。ムードの変化は、場所の名前よりライティングの言葉に大きく左右されます。実際にアップロードした写真を再スタイルするには、Krea Editで背景を領域選択し、変えたい部分だけを指示します。顔はそのまま保たれます。
正直に言うと、限界もあります。Kreaはワンタップの老け顔・性別変換アプリではなく、FaceApp固有の学習済み加齢・性別変換をプリセットとして備えているわけでもありません。ここでの再スタイルはすべて文章プロンプトが必要で、結果は実行のたびに変わります。固定フィルターにはないばらつきです。FaceAppならではのワンタップの手軽さ、つまりAgeを押せば毎回同じ加齢変換が得られる体験が欲しいなら、FaceAppか同種のフィルターアプリを使い続けてください。どのプリセットにもない特定の仕上がりが欲しいなら、文章プロンプトのほうが柔軟で、それがKreaの想定する使い方です。領域編集や再スタイルのレシピは、AIで写真を編集・スタイライズする完全ガイドもご覧ください。
3つの文章プロンプトによる3つの再スタイル(Krea 2 Turboで生成)
年齢、ヘアスタイル、シーンを、フィルターのプリセットではなく、それぞれ別の文章プロンプトで変更。すべて、掲載プロンプトそのままの未加工の出力です。
無料枠の比較
「FaceAppは無料?」「Facetuneは無料?」のどちらにも、答えは同じです。ダウンロードは無料ですが、全機能は有料です。
| ツール | 無料枠 | 透かし | 無料ではできないこと |
|---|---|---|---|
| FaceApp | 多くのフィルター、上限は非公開 | あり(無料の書き出し) | 全フィルターの利用、透かしなしの書き出し |
| Facetune | 一部のツール、週ごとの保存制限 | 記載なし | 週の上限を超えた補正ツールの全機能 |
| Remini | 無料アプリ、広告つき | なし(代わりに広告) | 広告なし、書き出し無制限 |
| Krea | 1日100コンピュートユニット、Krea 2のみ | なし | 商用ライセンス、モデルライブラリ全体、高解像度アップスケール |
どれを選ぶべきか
写真に実際にしたいことで選びましょう。
- 文章不要で、ワンタップの老け顔・性別変換・ヘアスタイルフィルターを使いたい → FaceApp。無料でもほとんどのフィルターが使えます(透かし入り)。Proで透かしが消えますが、価格はアプリ内でしか分かりません。
- すでに気に入っている写真を補正したい(肌、歯、体、顔パーツ) → Facetune。お得なのは年額$77.99のプランです。頻繁に編集するなら、無料枠の週ごとの保存制限は現実的な制約になります。
- 再スタイルではなく復元が必要な、古い・ぼやけた・スキャンした顔 → Remini。詳細はフォトエンハンサーガイドで解説しています。
- どのプリセットにもない特定の変更(指定した年齢、ヘアスタイル、服装、シーン) → Krea。1日100コンピュートユニットで無料で始められます。フィルターを選ぶ代わりにプロンプトを書き、言葉づかいを調整しながら繰り返す前提で使ってください。
- FaceAppそのままのワンタップの手軽さだけが欲しい → ここに代わるものはありません。FaceAppを使い続けてください。



